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取引相場のない株式の評価7

取引相場のない株式の評価って本当に知っておかないといけないことが多すぎて大変です。

中小企業の会社数は全会社数の99.2%(中小企業庁:FAQより)もありますから評価方式も多様になってしまうんですね💦

さて、会社というものは法務局に登記されていても事業を営んでいない場合もあります。

事業を営んでいてもとても特殊な会社もあります。

今日はそんな会社はどんな会社なのかとその評価についてです。

1. 清算中の会社

  会社を畳んでしまおうとしている最中の会社です。

  解散の決議をし解散の登記も完了していて後は会社の財産を分配し終えたら清算結了となります。

  解散から清算結了前の清算中の会社は「清算分配見込額の複利原価による評価方式」で評価します。

  算定が困難な場合は「純資産価額方式」で評価します。

2. 開業前又は休業中の会社 

  開業前は会社は作ったけど営業が始まっていない会社です。

  休業中は以前営業していたけれど、その営業を一旦すべてやめている状態ですが解散はしていない会社です。

  これらの会社は「純資産価額方式」で評価します。

3. 開業後3年未満の会社又は比準要素0の会社

  開業後3年未満の会社は文字通りの会社です。

  比準要素0の会社は類似業種比準価額の計算で使うⒷⒸⒹの要素のすべてが0になる会社です。

  負数は0としますので、以下のような状態の会社です。

  Ⓑ 何年も配当をしていない

  Ⓒ 何年も利益がでていない

  Ⓓ 帳簿上の純資産価額が0以下

  これらの会社は、「純資産価額方式(同族株主等の議決権割合が50%以下の場合はこの価額の80%を評価額とします。以下同じ。)」で評価します。  

  ただし、少数株主の保有する株式は「配当還元方式」で評価します。

4. 土地保有特定会社 

  総資産価額に占める土地等の価額の割合が大きい会社です。

  何割以上だと大きいのかは、大会社は70%以上、中会社は90%以上、小会社の場合は対象にならない場合もありまが70%以上だと該当する可能性があります。

  該当する会社は「純資産価額方式」で評価します。

  ただし、少数株主の保有する株式は「配当還元方式」で評価します。

5. 株式保有特定会社 

  総資産に占める株式等の価額が50%以上の会社です。

  該当する会社は「純資産価額方式」又は「S1+S2」方式との選択が可能です。

  (「S1+S2」の説明は省略いたします。)

  ただし、少数株主の保有する株式は「配当還元方式」で評価します。

6 比準要素1の会社

  類似業種比準価額の計算で使うⒷⒸⒹの要素で判定します。

  ①直前期末基準 ⒷⒸⒹのうち2つが0

  ②直前々期末基準 ⒷⒸⒹのうち2以上が0

  上記①と②両方に当てはまる場合は比準要素1の会社となります。

  「純資産価額方式」又は

  「(類似業種比準価額×0.25)+(純資産価額×(1-0.25)」との選択が可能です。

  ただし、少数株主の保有する株式は「配当還元方式」で評価します。

評価しようとする会社がどれに該当するのかは1から6の順に判定していきどこに該当するのかでそれぞれに定められた評価方式で評価することになります。

どれにも該当しなければ”一般の評価会社”となりますので、会社規模による方式で計算します。

前回のブログを参考にしてください。

評価した株価が高いというのは会社の価値が高いということですが

はやり相続等を考えると問題もあります。

次回はその辺りのことを書いて、取引相場のなり株式の評価については一旦終了しようと思います。


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