相続対策は必要でしょうか?
- 松井 千春
- 2016年11月14日
- 読了時間: 2分
相続について対策は必要なのでしょうか?
私の友人、知人に相続対策をしているのかを尋ねても、「うちには関係ない」という答えが殆どです。
それは、人が亡くなるのを待っているような気がして考えたくないというのが皆さんの本音です。
考えたくないのは無理もないです。
だからといって何も対策をしなかったために後々苦労することが多いのも相続です。
なので、人が亡くなるではなく、ご自分が亡くなったらという視点から考えてみていただきたいと思います。
それもあまり気持ちのいいものではありませんが^^;
ではまず、何故必要なのか?
相続対策が必要ないという方の理由は、
「そんなにたくさんの財産を持っていない」からや
「家族みんなが仲が良いから」
というものが多いのですが、相続で問題になるのは税金だけだはありません。
また仲がいいといっても相続が起こってからでは(悲しいことですが)どうなるかわかりません。
以下のような場合には対策が必要です。
1. 財産の殆どが不動産のように分けにくいものばかり
複数相続人がいる場合は、どう分けるのか?
相続税が発生するなら納税資金はどうするのか?
2. 会社を経営していて、それを引き継いでもらいたい
引き継いでもらう人に財産が偏らないか?
3. 借金の方が多い
相続放棄も選択できますが、家族のその後の生活や事業に必要な財産はどうすればよいのでしょう?
4. 特定の人に財産を遺したい
相続人のうちの特定の方に多く遺してあげたい場合や、相続人ではない方に財産を遺しておきたい場合
5. 家族関係が複雑な場合
子供がいないご夫婦
離婚、再婚によりそれぞれの相手との間に子供がある
配偶者に連れ子がある
財産の多寡にかかわらず対策は必要な場合があります。
平成26年度の遺産分割(遺産の分け方)に関する事件の認容・調停成立件数は、司法統計年報によると、以下のようになっています。
5億円超 44件
5億円以下 563件
1億円以下 1,089件
5千万円以下 3,725件
1千万円以下 2,764件
算定不能・不詳 479件
また、前回のブログに書いたように、相続できる人は限られており、また順番もあります。
思わぬ人が相続人であったために困ったなどということがあるのです。
次回以降は、どのような対策があるかを検討していきたいと思います。
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